歯科コラム

Column

歯の土台を作る「タンパク質」を豊富に含む食材とは?

歯の土台を作る「タンパク質」を豊富に含む食材とは?
歯も歯茎も、骨や筋肉の一部です。健康で強い歯や歯茎を作るためには、必要な栄養素をきちんととり、正しい食生活を送ることが大切です。今回は、歯や歯茎を作る栄養素のうち、「タンパク質」に注目してみましょう。

◆「健康な歯=カルシウム」じゃないの?

子どものころから、「健康な歯や強くて丈夫な骨を作るために、カルシウムをとりなさい」と言われ、牛乳や小魚などをたくさん食べてきたという人も多いでしょう。実は、カルシウムだけでは丈夫な骨は作れません。
スジ状のタンパク質があって、そのスジのあいだにカルシウムが付着することによって、はじめて丈夫な骨が作られるのです。ビルなどの大きな建物は、鉄筋コンクリートで作られています。鉄骨だけ、コンクリートだけではもろいので、鉄筋を入れることで補強しているのです。この鉄筋に当たるのが、タンパク質です。

◆タンパク質を多く含む食品とは

タンパク質は、私たちの身体の20%を作るメジャーな成分です。肌や髪をきれいにする「コラーゲン」もタンパク質の一種なので、タンパク質を多くとることで、お口の健康だけでなく美肌や美髪にもつながります。
タンパク質には、動物性と植物性があります。以下は動物性または植物性タンパク質を多く含む食品の一例です。

●動物性タンパク質
牛肉、豚肉、鶏肉など、アジやあさりなど、チーズ・ヨーグルトなど

●植物性タンパク質
大豆など、ジャガイモなど、白米や小麦粉など

人間も動物なので、人体には動物性のタンパク質のほうがなじみやすいといわれています。ただ、動物性タンパク質は脂質も多く含むので、悪玉コレステロールが増える可能性があります。大量摂取には気をつけ、脂質の少ない魚介類も合せてとりましょう。
植物性タンパク質は脂質が低いのですが、アミノ酸の含有量も低いという欠点があります。動物性と植物性、どちらにも偏らず、バランスよく食べるように心がけましょう。

◆タンパク質の良し悪しを決める「アミノ酸スコア」

タンパク質にも、質の違いがあります。タンパク質の良し悪しは、「アミノ酸スコア」と呼ばれる基準によって分かります。以下は動物性、植物性タンパク質別のアミノ酸スコアが高い食材の一例です。

●動物性タンパク質
牛肉、豚肉、マグロ、サーモン、アジ、いわし、卵、牛乳など

●植物性タンパク質
白米、小麦粉、大豆、トウモロコシなど

「アミノ酸スコア」の数値が100に近ければ近い食品ほど、消化によって分解されやすく栄養素として働きやすいといわれています。また、アミノ酸スコアが高い食品ほど、脳の満腹中枢を刺激しやすく、食べ過ぎを防いでくれます。
ダイエットの観点からも、アミノ酸スコアの高い食品をたくさんとりたいですね。

◆タンパク質をサポートするビタミンも忘れずに

タンパク質をサポートするビタミンも忘れずに
健康な歯や歯茎を作るには、カルシウムやタンパク質のほかに、ビタミンを摂取することも大切です。先ほどの鉄筋コンクリートの例で言うならば、ビタミンはタンパク質の働きをサポートし、カルシウムとタンパク質をくっつきやすくしてくれる接着剤となります。また、ビタミンAは、歯の表面を守るエナメル質を作る働きがあります。ビタミンCが不足していると細菌が粘膜に浸透しやすくなるといわれ、歯の病気の一つである歯周病にかかりやすくなります。
ビタミンはサプリで補給している人も多いかもしれませんが、ぜひ食品からも取り入れるようにしましょう。ビタミンAやビタミンCが豊富な食材には、鶏レバー、ニンジン、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、カリフラワーなどがあります。

◆良質なタンパク質をとるためのレシピ

歯医者や歯科衛生士がおすすめする、良質なタンパク質をとるためのレシピを紹介します。

●豚ヒレ肉の青じそチーズ揚げ
低脂質、高たんぱくでアミノ酸スコアも高い豚ヒレ肉に、ビタミン類やミネラル類を豊富に含む青じそ、カルシウムやタンパク質を多く含むチーズを加えた一品です。

1.豚ヒレ肉をスライスし、包丁の背でたたく

2.豚ヒレ肉には塩コショウをしておく

3.大葉1枚、スライスチーズ1/4枚を半量の豚肉にのせる

4.「3」に豚肉の残り半量をのせて挟む

5. 「4」に小麦粉、たまご、パン粉をつける

6.揚げ鍋かフライパンに深さ3~3.5cm程度の油を入れ、強めの中火にかける。

7.油が温まったら豚肉を1枚ずつ入れて、1~2分そのまま揚げる。下側がきつね色になったら裏返す。カツ全体がきつね色になり、浮き上がったら引き上げる。

◆必要な栄養素をとって歯周病の進行を抑えよう

歯周病は、歯周病菌が歯と歯茎の隙間に入り込み、歯を支える歯槽骨を溶かしてしまいます。その結果、歯がぐらついて、最悪の場合は抜けてしまうのです。食べ残しや歯垢などが歯磨きできちんと落とされないことでネバネバしたプラークとなり、歯周病菌を発生させます。しかし、歯周病の進行には、もともとの骨の丈夫さも無縁ではありません。タンパク質とカルシウムとビタミンをきちんととり、丈夫な歯や骨を作って歯周病の進行を抑えるようにしましょう。
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