歯科コラム

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インプラント手術後に味覚障害になる?その違和感の本当の原因は?

インプラント手術後に味覚障害になる?その違和感の本当の原因は?
歯科クリニックでインプラントを入れる手術を受けた後に味覚障害が生じたと訴える患者さんが、まれにではありますが、います。
そのため「インプラントは味覚障害を引き起こす」という説がネット上などで流れていますが、それは正しい知識ではありません。

インプラント手術に支障が生じたため、舌を傷つけてしまい、それが原因で味覚障害が起きる可能性はゼロではありません。
しかし正しくインプラントを入れたのに味覚障害などの違和感が生じることはありませんで安心してください。

◆手術のときに舌を傷つけてしまった場合でも、傷が治れば味覚障害は回復する

ごくまれではありますが、インプラント手術のときに舌を傷つけてしまうことがあります。そのことが原因で「味を感じない」症状が起きることは考えられますが、舌の傷が治れば味覚も回復します。
このように、インプラントを入れたことで「想定外のある現象」が起きてしまい、それが味覚障害を引き起こすことがあります。
この「想定外のある現象」が起きたときに、インプラントを入れた患者さんが「インプラントのせいだ」と感じてしまうのは、仕方がないことです。
しかしこのことをもって、「インプラントが味覚障害を引き起こしている」とはいえません。

◆「口のなかが乾いている」説

「口のなかが乾いている」説
「想定外のある現象」は、舌の傷以外にも考えられます。例えば、唾液の分泌量が減り、口のなかが乾いてしまう「ドライマウス」や「口腔乾燥」が生じると、味覚を感じられなくなることがあります。

もちろん、インプラントを入れたからといって口腔乾燥が起きるわけではありませんが、インプラントを入れたストレスが口腔乾燥の原因になることがあります。

人には、ストレスを受けると唾液の分泌量を減らす機能が備わっています。例えば緊張した場面で、口のなかがカラカラになった経験をしたことはないでしょうか。これも緊張というストレスが唾液量を減らしたのです。
インプラント手術は、患者さんによっては2時間以上かかることもあります。長時間の手術はストレス要因になります。
またインプラントの知識が浅いまま手術を受けると、「金属を顎の骨に埋めてしまったけど、本当に大丈夫なのだろうか」といった不安がしばらく続くことがあります。これもストレスを生み、唾液の量を減らす可能性があります。

手術後に不安が膨らんだりすると、一時的に「味覚障害のような症状」が起きるかもしれませんが、それは「本当の味覚障害」でありませんので、長くは続かないはずです。
また、手術直後に感じていたインプラントの違和感は、次第に消えていきます。すると知らないうちに味覚も回復しているはずです。

◆まとめ~元々味覚障害の傾向があったかも

重要なので繰り返します。インプラントを入れて味覚障害になることはありません。
ただ、高齢者の方はそもそも味覚障害を起こしやすいといえます。最近は高齢者の方も積極的にインプラントを入れるようになったので、味覚障害が出た時期とインプラントを入れた時期が重なる可能性はゼロではありません。その場合は、味覚障害だけを治す治療が必要になります。味覚障害を診ることができる歯医者もいますので、相談してみてください。

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